麹をおすすめする理由 麹のすごいメリット4選

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当ブログに興味を持っていただきありがとうございます。
このブログでは麹特化ブログとして、麹の使い方から作り方まで麹にまつわるトピックを紹介しています。
そのため当然ですが全体を通じて麹や麹に関わる発酵食を強くオススメしています。







簡単な自己紹介がてら、私が麹にハマった経緯をちょっとお話させてください。
麹にハマったきっかけ
麹との出会いは今から15年くらい前、私が大学生の時。
当時アルバイトしていた和食屋さんの大将から塩麹を教えてもらったのがきっかけでした。


何にでも合うし、便利なものもあるんだなぁ。
ちょっと珍しい調味料、最初はそんな風に思ってました。
食材の繊細な味や香りを楽しむ和食のなかで、どんな食材の邪魔もせず、優しく寄り添うような塩麹にもの珍しさを感じたのを覚えています。
地元を離れて気づく、慣れ親しんだ味


塩麹から発酵食に興味を持ち、くわえてお酒が好きだった私は、大学卒業後にご縁ありまして造り酒蔵に就職。
最初の勤め先では地元を離れて自炊をしつつ働いてたのですが、ひとつ問題が起こります。
それは、毎日の味噌汁がイマイチ合わなかったことです。


どうもその土地の味噌に馴染めなかったんですね。
私が地元で慣れ親しんだのは、甘めでコクのある江戸前味噌。
しかし勤め先の地域で手に入るのはさっぱりした辛口味噌が主流でした。
もちろん地元から味噌を取り寄せればそれで済む話だったのですが、
せっかく麹に関わる仕事に就いたのだし、自分で麹から味噌を作ってみようと自宅製麹に手を出してみます。
出来た味噌に感激、そしてより麹にハマる。
最初は失敗することもありましたが、
なんとか麹を作って自分好みの配合で味噌を仕込み、完成した味噌で味噌汁を作って食べてみました。


本当においしかったです。
世界一うまい味噌だと思いました。
もちろん客観的にみれば、プロの作った味噌には遠く及ばないクオリティーでしたよ?
しかし、手作り味噌には手作りの良さがあるとはっきり感じました。
たかが味噌、たかが味噌汁かもしれませんが、
当たり前に食べていたものを、イチから自分で作ってみるだけでこんなにも満足度の高いものができるのかと、驚きと発見の経験だったのです。


その経験からさらに麹にハマり、醤油・麹漬け…と麹レパートリーも増え、麹特化のブログを作るにまで至ります。
麹の具体的なメリットは?
ここからはそんな私が麹食品を続けてて思う麹のメリットを具体的にまとめていきます。
私が麹に思うメリットは4つ。
- シンプルで便利
- 食材をおいしくする
- 体調を整える
- 比較的安全に自宅で楽しめる
です。
以下で具体的に紹介していきます。
メリット①:シンプルで便利
まず、麹ってめちゃくちゃ便利です。
まずは先ほども挙げた塩麹。
使ってみると汎用性の高さに驚かされます。


塩と麹と水を混ぜて寝かせておくだけのシンプルさで、もとの塩よりも圧倒的になめらかで優しい味の調味料が出来上がりです。



それでいてクセが無いので、刻んだキュウリを塩麹に漬けておく、それだけで十分においしい浅漬けの完成。


味が良くなり、時短にもなる塩麹はあると本当に便利です。
「塩をひとつまみ」くらいの感覚で煮物や炒め物に使うだけで料理の味わいがグっと深まります。
うま味調味料が必要なくなり、余計な保存料や添加物に神経を使う回数が減りました。
シンプルに便利…
- 塩麹は何にでも合う便利な調味料
- 汎用性がハンパじゃない
- うま味調味料が必要なくなる
メリット②:食材をおいしくさせる
麹は食材をおいしくさせます。
よく肉や魚に塩麹に漬けると、うま味が増えるって言いますよね?
あれは本当です。
塩麹に漬けることで実際にうま味成分が増えます。
正体は分解酵素


麹には麹菌が出す分解酵素というものが沢山含まれています。
この分解酵素は食品の三大栄養素(たんぱく質・炭水化物・脂質)をより細かい分子に分解して栄養素の消化・吸収を手助けしてくれるありがたい存在です。



実際にうま味が増す


例えば、たんぱく質は麹の酵素によってアミノ酸まで細かく分解されます。
このアミノ酸にはグルタミン酸・イノシン酸・グアニル酸といった旨味成分が含まれるので、
同じ量のたんぱく質とアミノ酸があってもアミノ酸が多い方がより強く旨味を感じることができます。
肉や魚を塩麹に漬けるとうま味が増幅したように感じますが、これは肉や魚のたんぱく質がアミノ酸に分解されたことで、実際にうま味として感じる成分が増えているためです。



食材をおいしくさせる…
- 三大栄養素を分解する分解酵素を持つ
- 消化・吸収がよくなり、うま味も増える
メリット③:体調を整える
発酵食品は体に良いというのはなんとなく聞いたことがあると思います。
具体的な理由は以下の3つに分けられます。
体調を整える…
- 消化・吸収を助ける
- 腸内環境の改善
- 抗酸化作用を高める
消化・吸収を助ける
まず、先ほども記したように麹の分解酵素は食材の栄養素を分解するので、人体が消化・吸収しやすいように手助けしてくれます。
腸内環境の改善
麹の生成物αーEG(アルファ・エチルグルコシド)や、大豆や米を分解する際に生まれるレジスタントプロテインは腸内環境の改善に役立つことが分かっています。
他にもべったら漬けやキムチは乳酸発酵も伴うので良質の乳酸菌を摂取する絶好の機会です。
https://jitakuseigiku.com/kouji-merit-chuuiten/


抗酸化作用を高める
ポリフェノールの一種であるフェルラ酸は抗酸化作用を持ち、活性酸素による酸化ストレス、老化抑制の働きがあります。
特に玄米を麹にすると玄米の抗酸化作用をより高めるという研究結果もあり、注目を集めています。



メリット④:比較的安全に自宅で楽しめる


数ある発酵食の中でも、麹は、温度や殺菌効果の高い塩を利用することで比較的安全に楽しめる発酵食です。
くわえて、近年ではスーパーやネットで手軽に麹屋さんの麹が手に入るので、
入手のしやすさから味噌に代表される麹の発酵食は自宅でも作りやすく、小規模クラフトに向いています。



とはいえ、食中毒を防ぐ知識は必要
発酵食の多くは微生物によるものなので、腐らせない・食中毒を防ぐための知識は不可欠です。
でも正直、そこまで難しいことはありません。
要するに、
- 手をしっかり洗う
- 清潔な道具を使う
- 手順をしっかりと守る
- 不快なにおいがしたら決して口にしない
これらを守れば失敗のリスクは大幅に減少します。
家庭での小規模クラフト
もともと私が麹を作ろうと思ったのは、自分が慣れ親しんだ味の味噌が欲しいがためでした。
もし地元を離れて暮らしてる、海外で暮らしているなどの何らかの理由で慣れ親しんだ味が手に入らない、
そんな似たような境遇の方にぜひお伝えしたいです。
無かったら作っちゃえばいいんです。





そして、断言できます。
自分で作った味噌や漬物って、めっちゃ美味しいです。
自分で作ったという愛着もはたらいて、かなりの確率で市販の味噌には戻れなくなるでしょう。
自分でイチから発酵食を仕込むというのはものづくりの心をくすぐってワクワクさせてくれます。
近年、麹の世界でも変化が起きている
そして近年では麹の世界にも変化が出てきています。
老舗麹屋のひとつである麹屋三左衛門さんは2021年、これまでは業務用として一般には出してなかった黒麹の種麹を限定発売されました。




黒麹は主に泡盛・焼酎用に使われる麹ですが、クエン酸が豊富に生成される麹なので、これを塩麹や甘酒にすると、甘酸っぱくフルーティーな仕上がりになります。


ハンバーグのソースに足すと、味に深みがグっと増します。
フルーツケーキやヨーグルトのソースにもバッチリです。
このように黒麹が市販されるなんてのは、ひと昔前では考えられないことでした。
なぜなら黒麹はもっぱら焼酎か泡盛の製造で用いる業務用のもので、決して市販されるようなものではないからです。
しかし、健康意識の向上やコロナによる巣ごもり需要でキッチンに立つ時間が増えた人も多く、麹屋さんも新しい流れを生み出そうと様々な挑戦をされています。
黒麹の発売もそのひとつです。



作ったことのない新しい味に挑戦できる
例えば、黒麹で仕込んだ味噌って味わったことはありますか?
私はまだありません。
なので作ってみました。
先ほども触れたように、パックの蒸し大豆を使えば30分あれば仕込みは完了します。
蒸し大豆は100gで1パック100円くらいなので、かなりお手軽に仕込むことができます。




黒麹味噌6ヶ月目
— スタコジ|自宅製麹員|麹ブロガー (@jitakuseigikuin) April 16, 2022
忙しさにかまけて間が空いてしまいました😓
いよいよ料理に使える段階まできてます
クエン酸のさっぱりした酸味があるので、みりんやハチミツで甘いコクを出すとすごくおいしい😘 pic.twitter.com/fJ919hsHLO
【じゃがいもの黒麹味噌炒め】
— スタコジ|自宅製麹員|麹ブロガー (@jitakuseigikuin) April 16, 2022
・蒸したじゃがいも5〜6個
(味噌ダレ)
・黒麹味噌 大さじ4
・みりん 大さじ4
・酒 大さじ2
・砂糖 大さじ2
・煎りごま 適量
じゃがいもをフライパンで炒めて、味噌ダレを煮詰める
みりんと相性バッチリ😉
いつ黒麹が流行ってもいいように色々ためしておく(^^) pic.twitter.com/VNdlZmOPcY
こんなカスタマイズが、ちょっと麹のコツを知ることで簡単にできしてしまいます。
もちろん伝統的な製法の味噌も素晴らしいので是非ともチャレンジしてもらいたいのですが、
一方で今、麹は自由な発想で楽しむ新しい時代に来ています。
比較的安全に自宅で楽しめる…
- 自宅で小規模クラフトが楽しめる
- 麹の世界にも変化が起きている
- 自由な発想で楽しむ新しい時代が来ている
最後に…麹はスタート
ここまで麹について私が思ってることを書き連ねてきました。
最後にお伝えしたいのは、麹はあくまでスタートです。
麹が目的や完成形ではなく、ここからおいしい麹食品への旅が始まります。
めんどくさいと思う方もいらっしゃるかと思いますが、私としてはぜひ完成までの道中も楽しんで欲しいなぁ、と思います。
手塩にかけて作った麹で、さらに文字通り手塩にかけて仕込んだ味噌や漬物。
この愛着が自作の発酵食を何倍もおいしくさせ、食事の時間をより豊かなものにしてくれます。
麹はスタート…だけど
- ネットで様々なこだわりの麹が手に入る時代になった
- まずは興味のあるものから仕込んで普段の食事を楽しく



本当に、麹を始めるには今が最高にいい時代だと思います。
ぜひとも麹ライフを楽しんでいただけて、当ブログの記事がその参考になれば幸いです。








