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味噌

カビには酒粕?手作り味噌のカビ防止方法は?酒粕を使った味噌の作り方

スタコジ
この記事の結論…
  • 手作り味噌のカビ防止には酒粕
  • 酒粕でフタをするとカビ除けに
  • 完成後は酒粕に味噌が染みて
    粕漬けや粕汁にも利用可能
  • 酒粕のくわしい使い方を紹介

自家製味噌の一番の敵はカビです。

手作り味噌のフタを開けるとカビだらけ…
なんて悲しいことは避けたいですよね。

カビを防ぐには

・清潔な道具を使う
・酒粕でフタをする

など、物理的に味噌とカビを近づけないことで防ぐことができます。

この記事では初めて味噌を作る方、または過去に味噌がカビてしまった方へ向けて手作り味噌のカビ対策について紹介いたします。

この方法を覚えておけばもう今後
カビに悩まされることが無くなりますので、ぜひ参考にしてみてください!

▼▼▼この記事を書いた人▼▼▼

スタコジ
スタコジ
自宅製麹員
Profile
食と発酵が大好き。
1級酒造技能士(国家資格)。
食養生ジュニアコーディネーター。
発酵の知識を活かして食と不定期で発酵食のワークショップ開催。
誰でも楽しく安全に作れる発酵食をブログ“コジログ”で紹介。
安全な麹づくりの記事は全世界で20名以上が購読。
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カビ対策の基本をおさえよう

味噌のカビ対策

まずは手作り味噌で
知っておきたいカビ対策の基本はこちらです↓

カビ対策の基本…
  1. 手洗いを徹底する
  2. 清潔な道具を使う
  3. 空気を遮断する
  4. 風通しのよい
    涼しい場所に保管する

①:手洗いを徹底する

手洗い・清潔な道具を使う

味噌は冬の寒仕込みが良いとされてますが、
道具の衛生と手洗いに気をつければ1年中仕込むことができます。

逆を言えば、
衛生管理と手洗いがおろそかだと冬でも失敗します。

特に、手洗いは重要です。

味噌作りの中では手を洗わず、
手についた菌を味噌に入れる作り方が紹介されてることがありますが、私はおすすめしません。

なぜなら、手には味噌に有益な菌のほかに
食中毒の原因となる菌がたくさん付着しているからです。

それらが繁殖してしまう可能性は
もちろんゼロではありません。

あわせて読みたい食中毒についての記事↓

発酵食でやっちゃいけないこと4選+パストリーゼを効果的に使う方法
発酵食でやっちゃいけないこと4選+パストリーゼを効果的に使う方法

発酵食作りでは、菌を入れるよりも
いかに有害な菌を排除するかが重要になります。

有害な菌にはもちろんカビも含まれますので、
まずは手洗い石けんを使った十分な手洗いを徹底しましょう。

②:清潔な道具を使う

清潔な道具を使う

手洗いと同じくらい重要なのが清潔な道具です。

せっかく手を洗っても、道具に菌が付着している場合もあります。

道具を清潔に保つには、

  • 中性洗剤で洗う
  • 耐熱容器は煮沸殺菌
  • しっかり乾燥させる
  • 食品用アルコールを利用する

これらを徹底しましょう。

とくに、食品用アルコールは食品にそのまま使うことができるので非常に役立つのでぜひ活用してみてください。

③空気を遮断する

酒粕でフタをした味噌を開封したところ
酒粕でフタをした味噌を開封したところ

雑菌は空気からも混入します。

手作り味噌のカビを抑えるには
空気に触れる面を作らないことが重要です。

そこで役立つのが酒粕。

味噌と空気を遮断する効果があるほか、
酒粕に含まれるアルコールが雑菌を寄せ付けず、まさに一石二鳥の頼れる防カビ効果を発揮してくれます。

④:風通しの良い涼しい場所に保管する

仕込んだ味噌の保管場所も重要です。

カビは高温多湿の環境を好みます。

仕込んだ味噌桶はなるべく風通しの良い、冷暗所に置くとカビを防ぐことができます。

・蒸し暑い部屋
・ジメジメとした水回り

などを避けるだけでも効果があるので、
ぜひご自宅の中で良さそうな場所を探してみてください。

酒粕を使った手作り味噌の作り方

酒粕でフタをするところ
酒粕で味噌にフタをするところ
手作り味噌(出来上がり約4kg)

材料(甘口配合)

  • 大豆 1000g
  • 生麹 2000g
  • 塩 650g
  • 酒粕(ペースト状) 500g~1kg

道具 

  • 蒸し器
  • 蒸し布
  • 大きめのザル
  • 仕込み桶
  • 厚手のビニール(45ℓ) 1枚
  • ラップ
  • キッチンペーパー
  • 消毒用アルコール(またはホワイトリカー)

※仕込み桶やザルなどは中性洗剤で洗い、しっかり乾かしておきます

材料はこちらの記事を参考にどうぞ↓

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甘口・辛口の配合を自分で決めたい人はこちら↓

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蒸し大豆で味噌が作れる?タッパーで最短30分の手作り味噌

①大豆を洗う(前日)

水を張った容器に大豆を入れてこすり合わせるようによく洗います。

大豆を洗うところ
大豆を洗うところ

水がうすく濁ってくるので3~4回は水を換えて、水がきれいになるまで洗います。

大豆から出てきた濁り
大豆から出てきたにごり

きれいに洗えたら
一度水を切って水を張り直し、18時間以上浸けます。

大豆が水を沢山吸うのでたっぷりの水で浸けましょう。

水の量の目安は大豆の3倍以上です。

スタコジ
スタコジ

大豆が1キロであれば3ℓ以上の水に浸けます。

きれいに洗ったあとの大豆と水
きれいに洗ったあとの大豆と水

一晩浸漬した大豆は約2倍くらいに膨らみます。

浸漬前後を比較

左が18時間以上浸けた大豆、右が水に浸ける前の大豆。

一粒割ってみて、中に芯が残ってなかったらOKです。

スタコジ
スタコジ

もし残ってたら,さらに数時間水に浸けましょう。

ポイント①
  • 水は3~4回換えてきれいになるまで洗う
  • 大豆に対して3倍以上の水で浸ける
  • 最低でも18時間以上は浸ける
  • 芯が残ってないか、ひと粒割って確認する

②大豆を2時間蒸す(煮る)

たっぷりの湯を沸かした蒸し器に大豆を4~5回に分けて入れます。

4~5回に分けて入れるのは蒸しかけといい、蒸気が大豆を抜ける→大豆を足すを繰り返すことで蒸しムラを減らす方法です。

蒸しかけで大豆を蒸す

蒸気が抜けたのを確認して2時間程蒸していきます。

蒸し器が無い場合

蒸し器が無い場合は大豆を煮上げてもできます。

大豆にヒタヒタ程度の水を張って同じく2時間くらい煮上げましょう。

大豆は煮てもOK

じょじょに水位が蒸発して減るので、その都度水を足してください。

2時間経ったら大豆を1粒取り出して固さを見ます。

量りに乗せて500g位の力で大豆が潰れたらOKです。

量りを使い、500gの力で大豆が潰れたらOK
量りを使い、500gの力で大豆が潰れたらOK
スタコジ
スタコジ

量りが無い場合は、
小指と親指でつまんで大豆が潰れたらOKです。

ポイント②
  • 大豆は2時間蒸す(もしくは煮る)
  • 500gの力で大豆が潰れればOK

③大豆を冷まし、塩切り麹を作る

大豆が蒸し上がったら蒸し布ごとザルに広げて粗熱をとります。

粗熱を取っている大豆

触れる程度になるまで冷めたら
いよいよ大豆を潰していきます。

蒸した後の湯や煮汁は
この後の水分調整で使うので
まだ捨てないでください

冷ましてる間に塩切り麹を作る

大豆を冷ましてる間に麹と塩をよく混ぜて塩切り麹を用意します。

塩切り前の麹
塩と麹をよく混ぜて、塩切り麹を作る
塩と麹をよく混ぜて、塩切り麹を作る

④大豆を潰して塩切り麹とよく混ぜる

大豆を潰すのにはミンサーが便利です。

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お持ちでない場合は
厚手のビニールで代用できます↓

厚手で丈夫なビニールに大豆を入れたらうどん踏みの要領で大豆を潰します。

厚手のビニールで大豆を潰すところ
厚手のビニールで大豆を潰すところ
スタコジ
スタコジ

ビニールが破けないように
内側に向かって踏んでいくのがコツです。

大豆の粒が無くなり、なめらかになるまで潰します。

しかし少しくらい粒が残ってても
発酵に問題は無いので深追いしなくて大丈夫です。

残しておいた煮汁で水分調整

潰した大豆と塩切りした麹をムラができないようによく混ぜます。

握って、ボロボロと崩れない状態がベスト
握ってボール状になるのがベスト

混ぜ終わったら握ってみてボソボソせずボール状になればいい水分具合です。

ボソボソですぐ崩れるようであれば
煮汁や蒸し汁を足して水分調整をして下さい。

ポイント③
  • 大豆をよく潰す
  • 塩切り麹と大豆を
    ムラなく混ぜる
  • 煮汁を足して水分調整

⑤桶に仕込み、酒粕でフタをする

ここまできたらあと一息です。

もうひとつの仕込み桶に空気が入らないよう、ギュッと力を入れながら桶に詰め込みます。

空気が残るとそこから雑菌がわくことがあるので力を込めてやりましょう。

力をいれてしっかり空気を抜く
力をいれてしっかり空気を抜く

詰め終わったら酒粕を敷いて1cm程度のフタをします。

フタ用の酒粕にはペースト状のが便利です。

りる板状のまだ固い粕でも、
暖かいところに数日間置いておくと柔らかくなります。

粕を敷き終わったら
桶のフチをアルコールできれいに拭き、
ラップと桶のフタして冷暗所で保管します。

フチをきれいに拭き上げる
フチをきれいに拭き上げる
ラップを落として空気を遮断する
ラップを落として空気を遮断する

完成後の酒粕も料理に利用できる

味噌が完成後は酒粕を掬いとればOKです。

酒粕はひしおという味噌の水分が染みて、粕漬けや粕汁に再利用できます。

ぜひ活用してみてください。

ポイント④
  • 空気を抜きながら詰める
  • 空気を酒粕で遮断する
  • 酒粕の厚さは1cm程度
  • 仕上げにラップを落とす
  • 冷暗所で保管
  • 完成後の酒粕は料理に利用可能

ジップロックで仕込む場合

ジップロックでも空気を遮断することが可能
ジップロックでも空気を遮断することが可能

余談ですが、桶の代わりにジップロックも使えます。

保存中に酵母菌によってガスが発生することがあるので、ときどき様子を見て空気が溜まってたら抜いてあげてください。

詳しくはこちらをどうぞ↓

【ジップロック】オススメ味噌作り方を解説ー天地返しも楽なジップロック活用法を紹介
【ジップロック】オススメ味噌作り方を解説ー天地返しも楽なジップロック活用法を紹介

まとめ:カビを防ぐには空気を遮断するのが重要

雑菌に侵されず、キレイに仕上がった味噌の様子
雑菌に侵されず、キレイに仕上がった味噌の様子

手作り味噌は手間がかかりますが、
自分の好みに味噌をクラフトできるのが一番楽しいところではないかと思います。

せっかくなら、カビや雑菌の邪魔を受けずに、安全でおいしい味噌にしたいですよね。

そんな時に酒粕はとても役に立ちます。

ご自身の味噌をクラフトする楽しみに、この記事が役立てばうれしいです。

手作り味噌・発酵食に興味ある人はこちらもどうぞ↓

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  1. サチイ

    昔、祖母も毎年大きな樽に味噌を作る時、酒粕と昆布で蓋をしていました。酒粕は大樽から味噌を小樽に移す時替えていたように記憶しています。酒粕は酒の粕漬けや漬物に使い、昆布は酢昆布にして、保存食として食べていました。

    • スタコジ

      >サチイさん
      コメントありがとうございます。
      昆布は初めて聞きました!
      味噌に昆布を敷いて、その上に酒粕でフタをするイメージでしょうか?
      なるほど、味噌や酒粕のエキスを吸っておいしくなりそうですね!
      私も自家用の際にやってみます(^^)

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