米麹から甘酒を作るには?保温する理由は?米甘酒の作り方

▼▼▼▼▼この記事を書いた人▼▼▼▼▼
甘酒には麹から作るタイプと、酒粕から作るタイプがある
甘酒には米麹から作るタイプと酒粕から作るタイプがあります。
米麹から作るタイプはお米のでんぷんを麹がブドウ糖に分解、
ノンアルコールでクセのない甘味があり、砂糖の代用として料理・お菓子作りに代用できます。

一方で、酒粕から作るタイプは微量のアルコールを含み、
そのままでは甘味が少なく砂糖を足すのが一般的で、砂糖の代用にはなりません。
酒粕は、酵母菌がお米の糖質(でんぷん)をアルコールに変えたあとなので、酒粕そのものに甘味は少ないのです。
アルコール発酵 | アルコール分 | 甘味の由来 | |
---|---|---|---|
米麹から作る甘酒 | なし | なし | お米由来のブドウ糖 |
酒粕から作る甘酒 | あり | 微量に含む | 砂糖を添加 |
麹から作る甘酒は保温が必要
米麹から甘酒を作る際には保温が必要です。
だいだい55℃~60℃の間で保温します。
保温の温度は低すぎても高すぎてもよくなくて、60℃を超えると甘酒にならなくなってしまうので注意が必要です。
この記事では米麹から作る甘酒の作り方と、温度についての注意点について紹介します。
保温する理由
麹に繁殖する麹菌には、分解酵素を生成します。
酵素にはそれぞれ至適温度といって、もっとも働きやすい温度帯があり、甘酒に必要なアミラーゼは55℃付近で最もよく働きます。
麹の主な分解酵素 | 働き | 至適温度 |
---|---|---|
アミラーゼ | でんぷんを糖に分解 | 55℃ |
プロテアーゼ | たんぱく質をアミノ酸に分解 | 30℃ |
リパーゼ | 脂肪を脂肪酸に分解 | 45℃ |
そのため55℃~60℃の間で保温する必要があります。
酵素ってなにもの?というギモンについてはこちらもどうぞ▼▼▼



甘酒の作り方
米麹から甘酒を作るには、お米:水:麹が1:1:1必要です。
- 炊いたお米 300g
- 水(60℃くらいに温める) 300cc
- 麹 300g(生麹の場合、冷蔵庫から出して常温にもどしておく)
(所要時間2時間+8時間、計10時間)



必要な道具
保温にはヨーグルトメーカーが使えます。


保温したい温度と時間を簡単に設定できるので非常に便利です。
温度は55℃~60℃の間に設定しましょう。


メーカーによってはレンジや炊飯器に保温機能がついているものがあるので、お持ちのレンジ・炊飯器の機能を一度確かめてみてください。


もし保温機能が無い場合は、温度計で計りながら作りましょう。
60℃を超えないように保温をオン・オフにして調節すればOK。


温めたごはんと水に、麹を混ぜる
炊いたご飯300g(冷えていたらレンジでチンして温める)を入れ、60℃くらいのお湯を入れます。


そこに麹を入れ、よく混ぜます。


60℃のお湯を使う理由
60℃のお湯を使う理由は、雑菌の繁殖を避けるためです。
雑菌は30℃前後が一番わきやすい温度帯なのですが、
冷たい水を使うと甘酒が60℃に到達するまでに30℃前後の温度帯にどうしてもさらされてしまいます。
そのため、お米と水をあらかじめ温めておくことで嫌な温度帯を避けることができ、
麹の酵素が最も働きやすい60℃前後にすばやく持っていくことができます。
冷蔵の生麹を使う場合、あらかじめ常温に戻しておきましょう。
途中、一度混ぜる
容器を本体にセットして、2時間経ったら一度よく混ぜます。
2時間経った状態がこちら▼▼▼


分解酵素がお米を分解して、溶けだしているのがわかります。
さらに8時間
ここからさらに8時間保温して完成です。


最初と比べるとしっかり溶けてトロトロ。
甘味も出ています。
余談でうが、使用するお米を玄米パックにすると、レンジでチンするだけですぐに玄米甘酒が作れます。



保温の注意点


60℃は超えないようにする
甘酒を保温する際の注意点として、60℃以上にならないようにして下さい。
理由は、分解酵素は60℃以上になると働かくなり、温度を下げても戻ることはありません。(失活:しっかつ といいます)
そのため温度調節機能のない炊飯器で作る際には注意が必要です。


ヨーグルトメーカーを使った麹の活用法はまだまだあります。
よろしければこちらもご参考ください▼▼▼











