味噌と醤油の原点? ひしおの作り方と使い方

ひしお麹(麦麹+大豆麹)と醤油を合わせたものがひしおです。
味噌と醤油の原点と言われています。
- 醤油とまぜるだけ
- 1日1回混ぜて完成
と、塩麹と同様に手軽に作れます。
そして実際に使ってみると、用途の広さを感じられる、まさに万能調味料です。
この記事ではそんなひしおの仕込み方と使用例を紹介します。
▼▼▼▼▼この記事を書いた人▼▼▼▼▼
スタコジ(@jitakuseigikuin)と申します。
麹や発酵食の作り方を発信している麹ブロガーです。
ひしおとは?
冒頭でもお伝えしたように、ひしおとは、ひしお麹(麦麹と大豆麹)と醤油を合わせた醤油麹です。

通常の醤油麹は米麹で作ります。
https://jitakuseigiku.com/syouyukouji/通常の醤油麹よりもうま味と甘さが濃い
通常の醤油麹と比べると、
大豆由来のアミノ酸、麦のでんぷんによる糖類が多く含まれ、より旨味と甘さの濃い醤油麹が出来上がります。
今回は名刀味噌本舗さんのひしおの糀を使用します。
出来上がるまでに2週間程度かかりますが、仕込み自体はすぐに終わります。
ひしおの仕込み方
清潔な容器にひしお麹1袋・水・醤油を入れます。
これだけです。
あとは1日1回混ぜて2週間すれば完成。
仕込んだ直後(左)と、
1日1回混ぜて2週間経った(右)の比較写真です。


麹がしっかり溶けているのが分かります。
上からだとこんな感じです↓

写真では伝わりませんが、いかにもコクのありそうな香りがします。
毎日かき混ぜる理由
名刀味噌本舗さんの注意書きにも書いてありますが、完成までは1日1回混ぜる必要があります。
これは塩麹を作る時にも共通の作業です。理由はふたつあります。
- 塩分濃度を均一にする
- 発酵を助ける
塩分濃度を均一にする
ひしお麹・水・醤油を混ぜないでいると、塩分濃度の濃い部分と薄い部分ができてしまいます。
これでは塩分の薄い部分が雑菌に汚染されやすく、腐造(腐られて失敗すること)のリスクが高まります。
そのためよく混ぜることで塩分濃度のバラつきを無くし、雑菌汚染のリスクを減らします。
発酵を助ける
麹にはαーアミラーゼという分解酵素があり、米などのでんぷんを液状にする性質があります。
【参考】酵素は“はたらくタンパク質”?擬人化してみえてくる酵素のはたらき
塩麹やひしお麹が段々と柔らかくなっていくのはこの液化酵素のためです。
1日1回混ぜることでこの液化酵素が全体に行き渡り、発酵を促進させるので、
混ぜることで雑菌汚染を避けつつ、よりスムーズに発酵を進める一石二鳥の効果が生まれます。
醤油と味噌のいいトコどり
早速出来上がったひしおを試食します。
…旨味が強い!
けれど醤油ほど塩辛く感じない!
味もやはり醤油と味噌のいいトコどりって感じです。
かなりオールマイティーな調味料です。
まず思いつくのは卵!
卵かけごはんとか目玉焼きに絶対合います。

たまたま大根の葉があったので、
ひしおとごま油で炒めただけでもご飯のお供に。

しかも酵素が活きてるので塩麹同様、肉や魚に漬けても食材がよりおいしくなります。
そういう意味では「醤油+味噌+塩麹」くらい守備範囲は広く使えそうです。
https://jitakuseigiku.com/hishiomayo-torimomo/


