失敗しないマヨネーズの作り方は?マヨネーズと乳化の話

今回はマヨネーズの話題です。

私が料理を始めて早10数年、今でこそ失敗せずにマヨネーズを作れるようになりましたが、
料理を始めた頃はよく失敗してマヨネーズをシャバシャバにしてしまうこともありました。
失敗するにも必ず原因があります。
今回は手作りマヨネーズで失敗しない方法をまとめました。
結論から言うと、
- 卵と油を先によく混ぜる
- 材料を常温に戻しておく
この2つを守れば失敗することはありません。
詳しい理由は以下で紹介します。
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マヨネーズが分離しない理由
マヨネーズの主な材料は一般的に卵・油・酢(水分)の3種類です。

乳化によって分離しなくなる
油と酢が分離しないのは乳化という現象を利用しているため。
乳化の定義をざっくり言うと水と油のような本来混ざりあわないもの同士が混ざりあうことです。
豚骨ラーメンのスープやバターがいい例。
水と脂肪が混ざり合ってるのに分離していません。
また、保湿クリームやクレンジング剤なども同じ原理で水と油が分離せずに混ざってます。
乳化には接着剤(乳化剤)が必要
乳化には混ざらない者同士をくっつける接着剤役が必要です。
マヨネーズの場合は卵に含まれるレシチンというたんぱく質が水と油の両方に溶ける性質を持ち、接着剤の役割を果たします。

これを乳化剤と言います。
マヨネーズのコク深い味わいを生む卵ですが、実は水と油をまとめる働きもあります。
乳化のメカニズム
乳化には油に水が覆われて混ざってるパターンの乳化(O/W型)と、
水に油が覆われて混ざってるパターンの乳化(W/O型)があります。


イラスト左が油に水が混ざるO/W型、右が水に油が混ざるW/O型。
絵の球に刺さってるのが乳化剤(レシチン)です。
乳化はまず、乳化剤が水(または油)を覆うようにして包みこみます。
その後、水溶性・油溶性の両面を持つ乳化剤が触媒となって両者を繋げることで起こります。
そのため、水と油を一緒に混ぜるよりは、
片方の液体と乳化剤を先によく混ぜてたほうが、よりスムーズに乳化が進みます。
ちなみにマヨネーズはW/O型の乳化です。
失敗しないマヨネーズの作り方
卵と油を先に混ぜる
以上を踏まえて紹介する失敗しないマヨネーズのコツは、卵と油を先によく混ぜることです。

油を切るイメージで箸や泡立て器で混ぜます。
そうすると油が細かく分かれて表面積が増え、そこに卵のレシチンがより多く付着します。
そこから酢を少量ずつ足してくとうまく乳化が起こります。
常温に戻しておく
また、乳化が起こりやすい温度は15~20℃と言われています。
そのため、卵などを冷蔵庫に保管してる場合は常温に戻しておきましょう。
卵と酢が先ってレシピもあるけど?
マヨネーズの作り方を調べると大体「卵と油」を先に混ぜるか、「卵と酢」を先に混ぜるか、
どちらかの手順で紹介されていると思います。
好みの方でOK
個人的には「卵+油」でも「卵+酢」でもどちらでも構わないかな、と思います。
強いて言えば、上記で述べたようにマヨネーズはW/O型の乳化ですから、
油の表面にレシチンがよく付着するように卵+油を先に混ぜるように私はしてます。
とはいえ、出来あがりの食感が少し違ったりするので、
実際に作ってみてどちらか好みの方を選ぶのもいいでしょう。

結論、最初に油と酢を混ぜなければ大丈夫
「卵+油」「卵+酢」どちらも共通して言えることは乳化剤(接着剤)をしっかり混ぜてから水と油を混ぜるということです。
なのでNGは油と酢を最初に混ぜることです。
必ず卵に油か酢をよく混ぜてから、残りの材料を混ぜるようにしましょう。
それでマヨネーズ作りに失敗する確率はかなり減ると思います。




