ダッチオーブンでカンパーニュは焼ける?味噌カンパーニュの作り方
カンパーニュはフランスのハード系パンで、ライ麦や全粒粉を使った穀物感を感じられる田舎パンとして愛されています。
そんなカンパーニュが家で作れるとしたら、ちょっと試してみたくなりませんか?
- カンパーニュの作り方を知りたい
- ふっくら上手に焼く方法を知りたい
- 味噌やクルミでアレンジも楽しみたい
自宅でパンを手作りするのは決して難しいことではありません。
高温のオーブンが必要なイメージがありますが、
ストウブなどのダッチオーブンを使えばオーブンレンジ(電子レンジのオーブン機能)でもパン作りは可能です。
また、自宅で作れるようになると
・味噌カンパーニュ
・クルミやドライフルーツ
・あずき
・チーズ&ベーコン
などさまざまなアレンジも可能です。
この記事では日本人にとって馴染み深く、カンパーニュとの相性もバツグンの味噌カンパーニュの作り方について解説します。
(通常のカンパーニュのレシピも記載してます)
ぜひ参考にしてみてください!
▼▼▼この記事を書いた人▼▼▼
オーブンレンジパン作りに必要な道具
- ダッチオーブン(22cm)
- ボウル
- カード
- ゴムベラ
- 茶こし
- ペストリーボード
(パンこね台) - キッチンペーパー
- ミトン
- 量り
蒸気対策にダッチオーブンを活用
家庭でのパン作りで多いのが蒸気不足です。
蒸気が足りないとパンに十分な熱が伝わらず、内側ふっくらと焼くのが難しくなります。
そこで厚手のフタの付いたダッチオーブンを使うことで蒸気を閉じ込めつつ焼くことができます。
ストウブのフタの内側にある突起が蒸気の対流を起こし、ムラなく焼き上げる効果も。
ストウブのフタの内側には凹凸がついていて、これにより焼き上げ中に蒸気の循環が生まれ、生地伸びがよくなり上手に焼けます。
まさに一石三鳥。
パン作りだけでなく普段使いにもひとつ重宝するのでおすすめですよ。
\カラーバリエーションが豊富/
ちなみに我が家では外でもガシガシ使うので、ストウブのホーロー部分が傷つかないよう無骨な鉄スキレットも併用しています。
キャンプなどでも使いたい人はロゴスの鉄スキレットが機能性とコスパに優れておすすめです。
今回の記事でもこちらを使用していますが、問題なく焼けます↓
\スキレットM=21cmサイズです/
※2つでワンセットになるのでご注意ください
味噌カンパーニュの材料
- 強力粉 300g
- ライ麦粉 45g
- 砂糖 9g
- ドライイースト 1g
- 水 260cc
- 味噌 60g
- 砕いたクルミ 75g
パン作りには基本的に強力粉を使用します。
粘りの元であるグルテンが多く、生地が膨らんだときに気泡がつぶれずに外はパリッと、中はしっとりとした食感に仕上がります。
ライ麦粉をを足すことでより香ばしく、田舎パンらしい味と香りに仕上がります。
通常のカンパーニュを作る場合は…
通常のカンパーニュの場合は、
に変更してください。
クルミもお好みで抜いてもらってOKです。
パン種のイースト菌について
パン種をしっかり膨らませるにはイースト菌(酵母菌)選びが重要です。
おすすめはサフ社の通称“赤サフ”とよばれるイースト菌で、膨らみが安定しているのが特徴です。
赤サフにはグルテンの伸びをよくするビタミンCが添加されていて、フランスパンやカンパーニュのような低糖質のパンでもしっかりと膨らませることができます。
作り方を写真付きで解説
一次発酵まで
必ず先にドライイーストをしっかり溶かしてください。
(多少粒が残ってもOKです)
ドライイーストを先に混ぜることで、全体にイースト菌がムラなく混ざります。
ゴムベラやカードを使って3分以上しっかり混ぜてください。
よく混ぜることでグルテンが生まれ、生地がふっくらと仕上がります。
→1周半こねて、上下を入れ替える
ボウルにラップをして、30分置いて休ませます。
その後手で生地を1周半ほど生地の上下を入れ替えるようにこねます。
こうすることでグルテンがより安定する効果が。
→野菜室で1次発酵スタート
ラップをしてさらに30分休ませたらボウルにテープを貼り、生地の高さを記録しておきます。
野菜室で最低6時間~最長2日間おいて、生地が2倍以上に膨らんでいたら1次発酵は終了です。
生地を野菜室から取り出し、30分室温において温度を慣らします。
(※室温が25℃以上の場合はすぐに成形にかかってOKです)
成形~二次発酵まで
ペストリーボードに打ち粉(強力粉・分量外)を打ち、周りから中心にかけて丸く成形していきます。
表面がピンと張ったら裏返して、とじ目を指でつまみ、ふさいでください。
ボウル大の大きさに切ったキッチンペーパーの四隅に切れ目を入れ、
ボウルに敷いた上に生地を優しくおきます。
ボウルにラップをして室温で45分おき、2次発酵スタート。
室温があまりに暑いor寒い場合は空調を使って調整してください。
オーブンで焼き上げて完成
2次発酵が終わる20分以上前からオーブンにダッチオーブンを入れ、250℃にしっかり余熱しておきます。
フタも必ず一緒に余熱してください。
ヤケドに注意しつつ、生地をボウルからダッチオーブンに移して、
生地の上から茶こしで粉をふり(強力粉・分量外)、包丁かナイフで切れ目を入れます。
焼けたときに切れ目が開いてクープというカンパーニュ特有の焼き目になるほか、生地の余分な蒸気を外に出す働きがあります。
(切れ目はお好みのかたちでOKです)
ダッチオーブンがしっかり余熱できたらキッチンペーパーごと生地を入れ、フタをしてオーブンにセットしてください。
→フタを外して230℃で20分間焼成
フタをした状態で250℃で25分間焼き上げます。
その後フタを外して、230℃でさらに20分間焼成して完成です。
(味噌を入れると写真のようにやや焦げやすいので、オーブンによって時間は微調整してください)
焼き上がったカンパーニュはすぐに取り出して、冷めるまで室温に置きます。
下に網を置くと熱と水分がこもらずベターです。
すぐに食べるのが一番ですが、保存する場合は切り分けてラップに包み、冷蔵or冷凍保管すると味が落ちません。
カンパーニュづくりでよくある質問
Q:うまく膨らない時はどうすればいい?
A:考えられるのはこの2つ。
- こねが足りなくてグルテンが不十分だった
- 発酵の温度が高すぎる or 低すぎる
まずは生地をしっかりこねてグルテンを作ります。
グルテンが出ると気泡がつぶれにくくなり、イースト菌の炭酸ガスが抜けにくくなります。
さらに、1次・2次発酵のさいには室温を20℃~25℃くらいに調整してみましょう。
イースト菌の発酵は温度と密接に関係しています。
できれば毎回同じくらいの温度のほうがイースト菌の繁殖がより安定しますので、同じ条件下で何度か作ることでコツを掴めるようになります。
冷蔵庫の温度調節が可能であれば、野菜室の温度を少し上げると発酵がスムーズに進みます。
Q:生地がもっと固めに仕上げたいんだけど?
A:味噌カンパーニュは生地が柔らかくなりがち。
水を少し減らしてみてください。
味噌カンパーニュは半固体の味噌を入れる性質上、すこし柔らかめに仕上がります。
最初に入れる水の量を気持ち減らして調整してみてください。
Q:指定通りの温度と時間だとコゲちゃった…
A:オーブンによって焼き上がりはまちまち。
焼成の最期は様子を見て時間を調節してください。
味噌には焦げやすい糖質とタンパク質の両方が豊富に含まれています。
そのため普通のカンパーニュよりやや焦げやすい特徴が。
オーブンによって性能や焼き上がりもそれぞれ異なりますので、時間はあくまで目安として、最後は焼き色の様子を見て時間を微調整してください。
味噌とくるみのカンパーニュ焼けました。
— スタコジ|玄米と発酵とドカ弁 (@yurugenmai) June 2, 2023
毎回クープ(切れ目)が焦げちゃうんだよね🤔 pic.twitter.com/Z7OKNfDLpN
まとめ:手作りカンパーニュは決して難しくない
家でカンパーニュを作ることは決して難しくありません。
蒸気を逃がさないように、ダッチオーブンを活用することで蒸気を逃がさず内側からふっくらと焼き上げることができます。
このサイトでは麹にちなんだ発酵食を色々と紹介しているので、味噌を使ったカンパーニュをご紹介しました。
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ぜひとも美味しいパン作りにご活用ください!