技能士って?実務経験のある社会人ほど取るべき国家資格のメリット

技能士とは、職業の技能を評価するいわゆる国家資格の一種です。
私も過去に受験して1級酒造技能士を取りました。
一口に技能士といっても対象の職種は全130種、
建築・製造・電機・サービス・ファイナンシャルプランニング業など、ブルーカラー以外の職業も多いので、これを読んでいただいてるあなたも無関係でないかもしれません。
結論からいうと実務経験がある方ほど取得に有利です。
自分に資格を取る技能なんてない
勉強なんてやってきてない
と諦める前に、試しに技能士を取ってみるのをおすすめします。
▼▼▼▼▼この記事を書いた人▼▼▼▼▼
技能士とは?:厚生労働省が規定した検定制度

技能士とは厚生労働省が定めた、
「働く上で身に付ける、または必要とされる技能の習得レベルを評価する国家検定制度」
と定義されています。
ざっくりまとめると、職業の熟練度合をはかる検定です。
定めたのが公的機関の厚生労働省なので、いわゆる国家資格と呼ばれます。
英検に筆記とリスリングがあるように、技能士になるには筆記と実技2種類試験を受けます。
ホワイトカラーの職も対象
冒頭でも触れましたが対象の職種は130職種とかなり幅広く、サービス業やFPなどホワイトカラーの職種も対象です。
技能士という名前から技術職を思い浮かべがちですが、ホワイトカラーでも該当する方も多いはずです。
下記のリンクから詳細に飛べますので一度調べてみるのをおすすめします。
厚生労働省HPより
検定であって免許ではない
よく勘違いしやすいのですが、免許でなくあくまで検定制度です。
英検と一緒で、英語を喋ること自体に英検資格は必要なく、その習得具合をはかるものです。
なので技能士を取らないと特定の職種に就けないというものではありません。
そのためむしろ、一度実務を経験した人が受けるのを前提にされています。
資格なんて今さら…
勉強なんてしてこなかったし…
と諦める前に、社会人の方はまず検定対象かどうか調べてみてください。
実はすでに受験資格を満たしている、
十分な技能が身に付いてる、
なんてことがざらにあります。
私もそのクチでした。
気が付いたら1級の受験資格を満たしていたので受けたら合格。
数年前からコツコツを準備が必要、なんてことはありません。
厚生労働省HPより
もう一度リンクを貼っておきます。
対象職種が130種もあるので、詳細は直接問い合わせるのが一番確実です。
受験資格:実務経験か専門の学歴が必要

技能士には級位があり、ここでは最も一般的に受けられる1級・2級・3級について解説します。
専門の学歴が無くても受けられる
専門の学歴が無くても大丈夫です。
逆を言えば、実務経験があれば学歴は問われません。
7年以上の実務経験があればいきなり1級から受けることができます。
私の場合も7年以上の職歴があったのでいきなり1級を受けて合格しました。
ちなみに実務経験は1社に限定されませんでした。複数社での期間を合算してOKです。
ただし、専門の学歴があれば実務期間が短縮されるメリットが受けられます。
例えば高校で機械科のような専門学科を出た場合、2級なら実務経験ナシでも受験可能に。

経験が重視される検定
それでも1級以上は実務経験がないと受けることすらできません。
そういった点では誰でも受けられるわけではないのでややハードルは高い検定が、
言い換えればそれだけ実務経験が重視されるということです。
専門の学歴がなくても経験値によって巻き返すことは十分に可能です。
すでに条件をパスしてる場合も多い
1年以上の実務経験がある方は学歴によってはいきなり1級から受けることも可能です。
先ほども言いましたが、
私の場合も気づいたら7年以上の実務経験があったから1級を受けてみた、って感覚でした。
実は知らない間に条件をパスしてた、なんてこともザラにあります。
おすすめする理由:スキルアップ&キャリアアップ

キャリアアップに役立つ
技能士はスキルアップ&キャリアアップに役立ちます。
具体的にはスキルアップは現職場での技能手当や昇給、キャリアアップは転職時のスキルの証明として使えます。
資格手当てなど、資格取得を推奨する企業も増えてきていますし、転職の際は人材の評価に大きな判断材料となるからです。
それに、長い実務経験がある人が、必ず優秀な人材とは限りませんよね?
技能士になるというのは厚生労働省という公的機関に一定の実力を認定されたということです。
職歴だけでなく技能もしっかり身に付いているんだぞと、周りとの差をつけるチャンスです。
注意点:実施する都道府県は限られてる

技能士の試験は2年に一度、学科試験と実技試験に分かれて各都道府県で行われます。
学科と実技は別日に行われるので、試験試験に2度足を運ぶことになります。
が、ここに技能士試験最大の注意点がココです。
業種によっては技能士の試験を実施する都道府県は限られます。
例えば私の受けた酒造技能士の場合、
酒蔵の多い東北では青森・秋田・山形・福島など多くの県で受けられるようですが、
中部地方では新潟・長野・石川、関西では兵庫のみと、受けられる都道府県は限定されます。
受験を考えてる方は試験を実施するJAVADA(中央職業能力開発協会)、もしくはそれに付随する各都道府県の職業能力開発協会に問い合わせてみましょう。
JAVADA(中央職業能力開発協会)HPより
3回目のリンクですが、とにかく分からないことは直接問い合わせです。
それくらい職種によって詳細は異なります。
おすすめの勉強方法

業種により試験内容はそれぞれ異なりますが、筆記と実技に分かれてるのは共通です。
筆記はとにかく過去問
テスト勉強もそうですが、過去問は何回もやりましょう。
出題されやすい範囲やその学科試験特有のクセみたいなものが見えてきます。
私は下記リンクより過去問をダウンロードして何回も解きました。
JAVADA中央職業能力開発協会HPより
問題集もJAVADAから販売されています。
よりしっかり過去問を解きたい方におすすめです。

実技は職場のものを借りて練習

実技試験は職場の機器や資材を借りるのが一番です。個人では専門性のある機器を揃えるのには限界があります。
ただし、闇雲にやっても効果は薄いので、実技試験の出題範囲をしっかり押さえましょう。
私の受けた酒造技能士の場合、蒸し器→ポンプなどの電機機器→お酒の分析機器の扱いを、酒造の一連の流れにそって広くおさらいしました。
より詳しくはこちらもご参考ください↓
私が1級酒造技能士に合格するまでの申し込みプロセス・勉強の取り組み方法についてまとめてます。

出題範囲は毎年変わりますので、あまり範囲を絞って深くやるよりは、広く浅く全体を網羅できるようになるといいでしょう。
JAVADA中央職業能力開発協会HPより
くどいようですが分からないことがあったら即問い合わせです。
まとめ
正直、筆記試験は過去問を繰り返しやれば自然と解けるようになってきます。
しかし実技はそうもいきません。
本番では緊張したり、同じ機械でもメーカーが違っていつもの調子で扱えない、といった実力を出しきれない落とし穴はたくさんあります。
そしてその穴を埋めるにはやはり経験です。
なので実務経験のある社会人ほど取りやすい資格であるのは間違いありません。
じつは受験資格をとっくにクリアしてたなんてことはザラにあるので、これを機に技能士に挑戦してみてみませんか。
面接だけで技能や能力の証明は難しいですが、公的資格があれば面接時の印象もかなり変わります。
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