調理のあれこれ

調味料は順番が大事? 料理の「さしすせそ」って?

こんにちわ。製麹員です。

料理に使う調味料には順番があり、よく「さしすせそ」の順番なんて言いますね。

なぜこのような順番があるのでしょうか?

その理由とともに「さしすせそ」について分析していきます。

「さしすせそ」って何の略?

さしすせそは調味料の頭文字をとったもので、

  • さ…砂糖
  • し…塩
  • す…酢
  • せ…せいう(醤油)
  • そ…味噌

だとされています。

意外と「さ」を酒と勘違いすることがありますが、正しくは砂糖とされています。

調理の際には上から順に使うのが良いとされていますが、どのような理由があるのでしょうか?

なんで順番が大事なの?砂糖が塩より先の理由

まず、砂糖が1番最初である理由は「分子の大きさ」にあります。

砂糖と塩は浸透圧によって食物の水分を奪う働きがあります。

この際、砂糖はスクロースなどと呼ばれる分子に分解されます。

対して塩は、Na⁺(ナトリウムイオン)とCl⁻(塩化物イオン)というより細かいサイズにまで分解されます。

実はこの分子の大きさが重要になりまして、

大きいサイズの砂糖が食物の細胞内に染みこむことで、後から小さいサイズの塩のイオンが入り込む余地が生まれます。

ちょっと分かりづらいので例え話をしてみましょう。

水槽と大きい石と細かい砂があるとします。

水槽が食物の細胞、石が砂糖、砂が塩の例えです。

水槽に先に石を入れれば、石を一杯入れてもその隙間に砂を流し込むことができます。

しかし、先に砂を水槽一杯に入れてしまうと、石の入り込む余地が無くなってしまいます。

このように先に砂糖を使うことで食物の細胞内に砂糖の味が入り、その隙間に塩が入り込むのですが、これが砂糖と塩の順番が逆だ、砂糖の入り込む余地が無くなり、砂糖の味が染みこまなくなるのです。

つまり砂糖を一番先に使う理由は、

塩を先に使うと砂糖の味が入らなくなるから

ということになります。

「すせそ」が後の理由は? 味付けの最後に使う理由

では、残りの「すせそ」を見ていきましょう。

結論から言いますと、これは順番というよりも味付けの最後に使いましょうという意味合いが大きいと私は考えています。

その理由として、

  1. 「す」の酢は揮発性があるので、加熱により酢の香りが飛んでしまいます。
  2. 「せ」の醤油も、旨味と香りの成分であるアミノ酸が加熱により変性し、調理の最初で使うと味・香りを損ねてしまいます。
  3. 「そ」の味噌も同様で、香りを損ねるので味噌汁は最後に味噌を入れると教わった方も多いのではないでしょうか。(味噌煮など長時間煮込む料理の場合は、分量の味噌の半分を取っておいて最後に溶かすと香り豊かな味噌煮になります。)

ですので、「すせそ」の順番に使いましょうという意味よりは、

「さし」の後に「すせそ」を使いましょうねと解釈する方が適切だと考えます。

(小声)それに順番と言っても正直、酢と醤油と味噌を使う料理ってそんなに無いと思います…

まとめ

では、まとめに入ります。

  1. 「さ」は酒ではなくて砂糖
  2. 砂糖を1番最初に使う理由は、分子が大きいから
  3. 「すせそ」は香りが損なわれないよう最後に使う

私も最初の「さ」が酒なのか砂糖なのか曖昧なこともありましたが、しっかりと理屈を知ってから考えると自然と砂糖だと認識するようになりました。

拙い記事ですが、読まれた方の料理時の参考になれば幸いです。

ではまた。