調理のあれこれ

解凍には氷水?ドリップを出さないお肉の解凍方法

こんにちわ。製麹員です。

肉や魚など生鮮食品を解凍する時に出てくる汁のことを「ドリップ」と言います。

ドリップはただの水分ではなく、食材の栄養や旨味が詰まっています。

そのためドリップを出す=栄養・旨味を流してしまうということになりますので、

冷凍した食品はなるべくドリップを出さないように解凍することが大事になります。

今回はドリップが出る理由と、ドリップを簡単に抑える解凍方法についてまとめます。

解凍時にドリップが出る理由は「氷の膨張」

ドリップが出る原因は、水が氷になると膨張する性質を持つためです。

冷凍により膨張した水分が細胞壁を内側から破り、溶けた水分が栄養と共に流れ出ます。

こうして食材の細胞壁が壊されることで流れ出す水分がドリップです。

ドリップによって水溶性の栄養素(野菜ならビタミンCやアントシアニン、肉・魚ならアミノ酸等)が一緒に流失してしまします。

また、水分そのものが流失することで食感もパサつきやすくなります。

せっかくの生鮮食品ならおいしく食べたいですよね。

温度差にも注意

解凍時の温度差にも注意が必要です。

解凍時に温度差が大きいほどドリップの量も増えてしまします。

これは解凍された部分とまだ凍っている部分が生まれることで細胞壁が刺激されてしまうためです。

パンやご飯のような加熱済みの食品なら常温解凍でも問題ありませんが(加熱済なため、細胞壁が変化することがないため)生鮮食品の常温解凍はあまりお勧めできません。

食品を冷凍することは保存の上で非常に便利な方法ですが、正しい冷凍・解凍方法を知ることで冷凍のデメリットを無くすことができますので、ここからはドリップの対処法を見ていきましょう。

①急速冷凍する -1℃~-5℃の温度帯に注意

上では細胞が傷つくことでドリップが出るのを確認しました。

では対処として、細胞のダメージを減らせばいいということになります。

具体的には、

①急速冷凍する

②低い温度差で解凍する

という2つの方法があります。

①から見ていきます。

氷が最も膨張する温度帯は-1℃~-5℃だと言われています。

つまり、この温度帯に長くいればいるほど細胞にダメージが蓄積され、解凍時にドリップが増えます。

そのため食材を冷凍する際は食材を薄く広げ、熱伝導の良い金属製のバットに乗せて冷凍することで-1℃~-5℃の温度帯を素早く通過し、ダメージを減らすことができます。

また、冷蔵庫に「急速冷凍」機能がある場合はぜひ活用しましょう。

②低い温度差で解凍する キーワードは「温度差」

では解凍時のポイントです。

解凍時には温度差が少ない氷水を使います。

氷水で解凍できるの?と少し疑問に思うかもしれませんが、大丈夫です。

氷水の温度は約0℃で、ギリギリ-1℃~-5℃の温度帯より高いくらい、それに水の熱伝導率は空気よりも上なので、同じ0℃の環境下でも水の中の方が早く解凍が進みます。

約2時間浸けておけば中心が少しシャリシャリしているくらい、少し凍っていても料理する分には問題無い程度にまで解凍されます。

流水解凍という手もありますが、氷水の方がより温度差が少なくて済むのでドリップも抑えることができます。

まとめ

  • 生鮮食品の細胞壁が壊されて流れ出るのが「ドリップ」
  • 解凍時の温度差が大きいほどドリップが増える
  • 冷凍時はなるべく平たく、熱伝導の良い器で冷凍する
  • 解凍には氷水に浸けて温度差を小さくする

いかがでしたでしょうか。

生鮮食品の鮮度を守ってくれる心強い冷凍保存ですが、ひと工夫加えることで味と栄養を損なわずにさらに活用できるようになると思います。

料理の際の参考になれば嬉しいです。

ではまた。