「サバケ」ってなに?麹作りに超重要な蒸し米のサバケの話

こんにちわ。スタコジです。
米麹を作る時、お米の蒸し具合ってめちゃくちゃ大事です。
蒸し上がりで麹の出来が決まるといっても過言ではありません。
麹菌はサバケがいい蒸し米を好みます。
今回の記事では麹造りで重要な、蒸し米の「サバケ」について紹介します。
自作麹がうまくいかない・もっといい麹を造りたいという時は、一度お米のサバケに注目してみてください。
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サバケがいい蒸し米って?
水分が多い=サバケが悪い
サバケが良いとは蒸し上がったお米の外側に水分が少なく、パラパラとほぐれる状態のこと。

麹造りではお米を炊くのでなく蒸し上げるのもサバケをよくするためです。
お米を水と一緒に加熱する炊飯だとお米の表面と水分が直接触れるので、水分過多でベタつきます。
理由は後述しますが、サバケが悪くベタついたお米は麹造りに向きません。
サバケが悪い=水分過多=ベタつくとざっくり覚えといてください!
水分が少なすぎるのもよくない
一方で、水分が少なすぎる蒸し米も麹造りに向きません。

麹菌も生き物なので繁殖には水分が必要です。
芯が残るほど水分が少ない蒸し米では水分が足りず、麹菌の繁殖には不十分だといえます。
水分が多すぎても少なすぎてもよくない!
理想は外硬内軟
以上のことを踏まえると、麹造りに適した蒸し米は
サバケがいい+しっかり水分も含んだ状態が理想ということになりますね。
麹の世界ではこれを
外硬内軟(がいこうないなん)
といいます。
お米の外側は硬く乾いていて、内側はしっかり水分を保持してる状態を表した造語です。
一見矛盾した状態に思えますが、麹菌にとってこの状態が最適なのです。
なんというわがままオーダー…!
ではなぜサバケが悪いと麹造りに向かないのか、以下でみていきましょう。
サバケが悪いと麹に向かない理由
サバケが悪いと麹造りに向かない理由は
- 麹菌が混ざりづらい
- 他の菌も繁殖しやすい
の2つです。
理由①:麹菌が混ざりづらい
サバケが悪いお米は、表面が糊状にベタついています。
この状態で麹菌を振りかけても全体にうまく行き渡らず、麹菌が繁殖しない部分ができて失敗に繋がります。
なので、麹菌を振る時には蒸し米がパラパラとしてほぐれる状態が望ましいわけです。

理由②:他の菌も繁殖しやすい

梅雨の時期をイメージしてもらえると分かりやすいのですが、
水分が多いと他の菌も繁殖しやすく、雑菌汚染が起こりやすくなります。
麹を育てる環境は30℃前後なので、温度・湿度共に雑菌にとっても快適な環境。
高温多湿な状態は麹菌以外の菌にも適した環境なので、麹造りでは麹菌だけを優先して繁殖させる必要があります。
サバケが悪くなる原因は?
お米が割れるとサバケが悪くなる
お米が割れるとサバケが悪くなります。

お米が割れると粒が不揃いになって蒸し上がりの硬さにバラつきが出ます。
更に、割れた断面からでんぷんが溶け出るのが厄介です。
でんぷんは加熱により糊化して粘りを持ち、サバケを非常に悪くさせます。
ベタつきの正体はお米の割れとでんぷん!
お米の洗い方でサバケは変わる!
サバケをよくするにはいかにお米を割らずに洗うかがポイントです。
お米を洗う際、力を入れて研ぐように洗うとお米が割れてベタつきやすくなります。

炊飯器でベタつくのも原因は一緒
普段の炊飯器で炊くごはんでも、水の目盛りは正しいのにお米がベタつく場合は洗い方を見直してみましょう。
サバケで麹の出来は確実に変わる
サバケをよくすれば麹の状態もかなり変わるはずです。
もちろん道具を清潔に保ったり、手洗い消毒も大事ですが、麹造りがうまくいかない時はサバケに注目してみてください。





