どぶろく・にごり酒

【日本酒】お燗は温度の上げ方で味が変わる?味にメリハリをつける燗酒テクニック

日本酒は温めて飲んでもおいしく飲める、世界的にも珍しいお酒です。

そして、温め方で味が大きく変化します。

  1. 温度を一気に上げる
  2. ゆっくり上げる

箇条書きにするとこんな単純なことですが、それでも同じお酒がピリッとエッジが効いた味になったり、逆にまったりマイルドな味に変化します。

これは冷酒にはないアレンジテクニックです。

この記事ではお燗のつけ方でどのように味が変わるかを紹介します。

▼▼▼▼▼この記事を書いた人▼▼▼▼▼

スタコジ

当ブログの運営者、スタコジ(@jitakuseigikuin)と申します。

普段は造り酒屋で日本酒を製造するお酒のプロ

この記事で紹介する道具は100均などで手に入れられる道具ばかりなので、普段あまり飲まれない初心者の方でもぜひ試してみてください。

普段から日本酒を飲まれる方は、普段の晩酌にちょっと変化をつけてお酒をより楽しんでもらえれば嬉しいです。

一気に温度を上げると、味にエッジがかかる

燗酒の温度を一気に上げると、外側と内側とで温度差が生じます。

パーコレーターに直火にかける

そうすると、外側のアルコールだけが急激に揮発してアルコールの刺激を強く感じるようになります。

これが刺激となって、燗酒にエッジが効く理由です。

口内の脂分を流す効果が高いので、肉料理など味が強い料理と合わせるのに向いてます。

この時、アルコールと同時に香気成分も一緒に揮発するため香りも一気に上がります

その代わり、揮発したアルコールと香りは当然元には戻らないので、後から味がぼやけるデメリットもあるので注意が必要です。

温度を一気に上げると…

  1. 温度差で香りとアルコールが揮発
  2. 味にエッジがかかる
  3. 肉料理などに向く
  4. 後から味がぼやけるデメリットもある

やりかたは熱湯湯煎直火レンジの3つを紹介します

熱湯で湯煎

熱湯で湯煎

お酒を徳利か耐熱グラスに移して、一度沸騰した高い温度のお湯に浸けます。

湯煎の道具は熱伝導率の高い金属製のチロリなどを使うとより早くお湯の熱がお酒に届きます。

スタコジ

最近はダイソーでもチロリを購入できます。ぜひ探してみてください。

直火

直火で燗酒をつけると刺激が出る

やかんやパーコレーターにお酒を注いで、直接加熱します。

湯煎の最大温度は水の沸点である100℃ですが、直火だとそれ以上の温度で加熱できます。

やかんの底面が広いほど早く熱が加わるので、ピリッと刺激のある燗酒になります。

ただし、加熱温度が高い分この方法が一番香りが飛びやすいです。

スタコジ

その特徴を活かして、香りを和らげたい時に直火を選ぶのもアリです。

レンジでチン

レンジで燗酒をつける

レンジのマイクロ波はお酒の水分を直接加熱するので、ピリッと燗には向いています。

ただし、徳利の上は温まっても下はぬるいままというのがよくありますので、

徳利が2つ使ってお酒を交互に注ぎ、対流で温度ムラを無くすといいでしょう。

徳利が2つあると便利

デメリットを補う「燗ロック」

最初に触れたように、燗酒にエッジを出すデメリットは、後から味がぼやけることです。

そのデメリットを補う方法が燗ロックです。

香りを閉じ込める燗ロック

やり方は、氷を入れた耐熱グラスに、一気に温度を上げた燗酒を注いで軽くステアするだけ。

これで揮発しようとするアルコールと香気成分をお酒に閉じ込めます。

スタコジ

お酒の香りが上がったところを閉じ込めるので、冷酒よりも香りを強く感じられる飲み方です。

温度を一気に上げる方法…

  1. 熱湯で湯煎…熱湯で一気に上げる
  2. 直火…一番香りが飛びやすい
  3. レンジ…徳利2つで温度ムラを無くすとGOOD
  4. 燗ロックで香りを閉じ込める

ゆっくり温度を上げると、マイルドになる

アルコールの揮発温度は78℃です。そのため80℃を超えない温度で湯煎をすると、アルコールの揮発が抑えられ、刺激が少なくなります。

香気成分の揮発もゆるやかになり、全体的に柔らかく優しい味に仕上がります。

熱湯よりやや低い温度でゆっくり温度を上げる

マイルドな分、こちらは煮物や魚料理など比較的淡泊な料理と合わせるのに向いてます。

ただし、あまり長い時間をかけて温度を上げていると、こちらもアルコールと香りが飛んでしまって味がぼやける原因になります。

目安として、2~3分のうちに目標の温度にまで上げましょう。

温度をゆっくり上げると…

  1. アルコールの揮発が抑えられる
  2. 刺激が少ない
  3. 魚料理などに向く
  4. 2~3分のうちに目標の温度に上げる

やりかたはやや低めのお湯で湯煎かき混ぜて空気を入れる平杯で飲むの3つを紹介します。

やや低め(70~80℃位)のお湯で湯煎

お湯の温度を80℃超えない温度にすると、アルコールの揮発が抑えられて刺激が少なくなります。

酒燗器セットがあると保温効果もあるので便利です。

スタコジ

無ければ100均の徳利と鍋でもOK。

かき混ぜて空気を入れる

お酒は空気中の酸素に触れると酸化します。

あまりに長期間触れていると劣化の原因になりますが、燗酒をつけるようなごく短い時間であれば酸化はお酒の味を優しくします。

スタコジ

ワインのデキャンタージュと同じ理屈です。

ワインのデキャンタージュのイメージ

チロリで燗をつける場合は、細めのホイッパーでかき回すことでお酒に空気が入ります。

徳利の場合、レンジの時同様に徳利から徳利へお酒を移します。

この時に空気に触れ、適度な酸化が起こります。

平杯で飲む

平杯でマイルドな飲み口

器を変えるとお酒の味も大きく変わります。

酒器でお酒の味が変わる?すぐに試せる酒器の話 器ひとつでお酒の味は変わります。 私自身も酒飲みなので、たまに好みの味でないお酒を引き当ててがっかりすることがありますが...

平杯は空気がお酒に触れる面積が大きく、揮発したアルコールの刺激を感じづらくなります。

また、少量ずつ口に入るので、温度も和らいで優しい口当たりになります。

スタコジ

平杯が無ければ湯呑みで代用できます。

ゆっくり温度を上げる方法…

  1. やや低めのお湯で湯煎…70℃~80℃がベスト
  2. かき混ぜて空気を入れる…ホイッパーで空気を含ませる
  3. 平杯で飲む …アルコールの刺激が少ない

おわりに

今回は温度の上げ方で味がどのように変化するのかに焦点を当てて紹介してきました。

燗酒のテクニックはまだまだあるので、引き続き記事にして紹介していきます。

https://jitakuseigiku.com/kanzake/
アル添酒=悪い酒は本当?蔵人から見たアルコール添加のメリット・デメリット アル添とはアルコール添加の略で、日本酒に醸造アルコールを添加することを指します。 アル添に対して「アルコール臭くなる」「...