玄米をおいしく炊くコツは3つ

玄米を白米と同じ感覚で炊飯すると、どうしても玄米の食べづらい部分がでてきます。
そこでこの記事では、玄米をおいしく炊くコツを紹介します。
結論からお伝えすると、玄米をおいしく炊くコツは以下の3つです。
これらを覚えておくだけで、玄米のネガティブイメージを解決しつつ、高い栄養価を持つ玄米のメリットを得ることができます。
▼▼▼▼▼この記事を書いた人▼▼▼▼▼
自身もゆる~く玄米食を始めて7年ほど経ちます。
これは僕の周りでかなり好評な玄米ハックですが、玄米が硬くて食べづらい方は超簡単チーズリゾットがおすすめです。
— 自宅製麹員@麹ブロガー (@jitakuseigikuin) March 16, 2022
炊いた玄米と同量の水を鍋に火かけて、水気が減ったらベビーチーズと味噌を入れて混ぜ混ぜ。
最後にバジルをファッでオケ。
お手軽5分で柔らか玄米リゾットになります。 pic.twitter.com/viF4ePBNc5

白米と同じ感覚で炊くと食べづらい


玄米を白米と同じやり方で炊くと、玄米特有の固さやにおいが残ります。
それによって苦手意識を持たれる方もいらっしゃる多いでしょう。
他にも、玄米に含まれるフィチン酸は鉄分やミネラルの吸収を阻害するのでよくない、という意見もあります。
玄米で得られるメリット
しかし、玄米が高い栄養素を持つ食材であることには違いありません。
精米時に削られるぬか層には食物繊維・ミネラル・ビタミンB1・B6が豊富に含まれています。
ミネラルとビタミンは新陳代謝を助け、身体を正常に保つのに必要不可欠です。
具体的なデータはこちらをご参考ください。公的機関のデータを引用しています▼▼▼▼▼



他にも、玄米に豊富に含まれる食物繊維は腸内で善玉菌に資化されることで悪玉菌の勢いを抑えることができます。
さらに、低GI食品(血糖値の上昇が緩やか)で腹持ちがよく、しっかり咀嚼する必要があって満腹感を得やすい特徴があります。
玄米をおいしく炊くコツ
6時間以上しっかり浸水させる
玄米が固くてボソボソする原因は表面のぬかが原因です。


玄米のぬかは、外側からロウ層・ぬか層・亜湖粉層という3層構造になっていて、一番外側のロウ層が名前通りロウソク状の水をはじく性質を持ちます。
そのため玄米は水を吸いづらく、白米よりも長く浸水する必要があります。
最低でも2時間、できれば6時間以上しっかりと浸水させましょう。


そして炊く前の水は一度よく切って、新しい水で炊き上げます。
これは水に米ぬかのにおい成分が残っていて、ぬかのにおいが強く残るため。
後述しますが、水に溶け出たフィチン酸やアブチジン酸を取り除く効果もあります。
すぐ炊きならロウカット玄米がおすすめ
玄米は浸水が必要な分、炊きたい時にすぐ炊けないのが難点です。
そこで、白米同様にすぐ炊きたい方にはロウ層を取り除いたロウカット玄米がオススメです。
ロウカット玄米はロウ層だけを除去するので、玄米特有の栄養素があるぬか層とうま味の多い亜湖粉層が残されています。
基本的に無洗米加工もされていて、研がずに約30分~1時間の浸水で炊けます。
ロウカット・無洗米処理の分1キロあたり150~200円程度コストは上がりますが、その分のメリットは十分にあります。
ロウカット玄米のメリット・デメリット…
- 白米同様に30分~1時間程度の浸水で炊ける
- 研がずにそのまま炊ける
- 栄養・うま味のあるぬか層と亜湖粉層は残ってる
- 1キロあたり約150~200円程度コストアップ
発芽させるとより柔らかく炊ける


浸水の際、玄米を発芽させるとより柔らかく炊きあがります。
玄米は種子ですので、普段は発芽抑制物質(アブシジン酸)が働いて発芽のチャンスをじっと待っています。


このアブシジン酸は水に浸けることで減少します。
すると玄米は発芽をしようと動き出し、発芽に必要なエネルギーを得るために分解酵素を生成して自身のでんぷん・たんぱく質を分解し始めます。
酵素によって適度に分解された玄米は栄養素の吸収効率も上がり、炊き上がりも柔らかくなります。
GABAが増えるメリットも
発芽時には胚芽に精神安定作用・血圧抑制効果があるGABA(γ-アミノ酪酸)が増加することが分かっています。
発芽を促すには玄米を研いだあと、常温で1日~2日置く(1日1回水を替える)、または40℃位のぬるま湯に一晩浸けて発芽を促します。
玄米の表面には自然由来の乳酸菌やその他の菌が生息しています。
そのため、浸水後に一度水を替えてから炊飯するようにしましょう。
雑菌の繁殖を防ぎつつ、前述した米ぬかのにおいを抑える効果があります。


ザルを使うとしっかり水が切れて効果的です。
もしも、炊き上がりで酸っぱい匂いがするならば、炊飯前に水を替えることで大抵は解決します。
炊飯器の玄米モードか圧力鍋・土鍋で炊く


しっかり浸水時間を取っても、玄米のロウ層そのものは変質しません。
そのため、白米の炊飯時よりも高い圧力で炊くことで玄米の内側までしっかり柔らかく炊き上がります。
圧力鍋もしくは土鍋であれば、玄米1合に対して水300mlを入れます。
強火で沸かして圧力がかかってから弱火で20分炊き、その後、火を止めて10分間蒸らせば完成です。


炊飯器に玄米モードがあればそれで炊くことができます。
メーカーによりますが、玄米モードだと大体70分~90分くらいかかりますので、早く炊きたいのであれば圧力鍋か土鍋がオススメです。
小豆や雑穀を足して食感・栄養素をプラス


この時、小豆や粟などの雑穀を足すと雑穀特有のぷちぷちとした食感がプラスされます。
栄養面でも鉄分やミネラル、抗酸化作用のあるポリフェノールなどがプラスされ、栄養価はさらに高まります。
セロトニンが作られる


小豆や大豆などの豆類にはアミノ酸の仲間であるトリプトファンが含まれます。
トリプトファンは玄米のビタミンB6と反応してセロトニンになり、精神安定作用が生まれます。
フィチン酸の影響を軽減


玄米でよく話題に出るのがフィチン酸です。
フィチン酸には整腸作用や抗ガン作用があると言われる一方で、鉄分やミネラルと結合しやすい性質(キレート作用)を持つことから鉄分・ミネラルの吸収を阻害する働きがあります。
そのため小豆や雑穀で鉄分・ミネラルを補強してフィチン酸の影響を軽減する効果が期待できます。
フィチン酸だけで玄米を判断できる?


フィチン酸にキレート作用があるのは確かですが、
一方で玄米はもともと含まれるフィチン酸以上に鉄分が豊富な食材で、すでに鉄分が結合した後のフィチンとして存在するから問題ないという意見もあります。
現段階では玄米のフィチン酸に対するポジティブな意見・ネガティブな意見に決定的なエビデンスは両方ともにありません。
私のフィチン酸に対する考え方
私個人の意見を言わせていただくと、
完璧な食材など存在しないので、フィチン酸が有害かそうでないかだけで玄米を評価するのは少し違うと思います。
気になるのであれば玄米を食べたあと少し間を空けてから鉄分を意識して摂取する、といった工夫をするといいでしょう。
フィチン酸に固執せず、付き合い方をこちらが合わせてやれば玄米にはその他たくさんのメリットであふれています。
発芽させるのが面倒ならファンケルの発芽米
発芽の手間を省くのであれば発芽後、乾燥処理を施した発芽玄米が手軽で使いやすいです。
ファンケルの発芽玄米は研がずに炊くことができ、品質保証の高さから顧客満足度で常に上位にいる企業です。
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私も実際に取り入れてますが、味もおいしいですよ!
特典や実際の味についてこちらで詳しくレビューしていますので、ぜひご覧ください▼▼▼



まとめ
玄米の豊富な栄養素は広く知られているところですが、反面おいしく炊くには浸水時間・発芽といったひと手間が必要です。
人によってはそこが面倒に感じてしまうかもしれません。


ですが、フィチン酸のところでお伝えしたように、人間にとって完璧に都合のよい食材なんてありません。
それで玄米の持つ栄養素であったり、白米では味わえないごく味をあきらめてしまうのはもったいないです。
それに、現代では紹介してきたような便利な加工がされた玄米もあります。
玄米を続けるのにとても心強いのでぜひ活用してみてください。